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高気密住宅で石油ストーブはなぜ危険?安全な暖房の選び方

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高気密住宅で石油ストーブはなぜ危険?安全な暖房の選び方

高気密住宅は、外気の影響を受けにくく、室内の温熱環境を安定させやすいという大きなメリットを持っています。
しかし、その高い気密性ゆえに、暖房器具の選び方には特別な配慮が求められます。
冬場に暖かな空間で過ごしたいという願いは誰もが持っているものですが、誤った暖房器具の選択は、快適性を損なうだけでなく、思わぬ危険を招く可能性も否定できません。
特に、昔から多くの家庭で使われてきた石油ストーブは、その手軽さや暖かさから魅力的に映るかもしれませんが、現代の高気密住宅においては、その使用が推奨されない理由がいくつか存在します。

高気密住宅で石油ストーブが危険な理由

燃焼で大量の水蒸気が発生

石油ストーブは、灯油を燃焼させることで暖房効果を生み出しますが、この燃焼プロセスにおいては、燃料である炭化水素と空気中の酸素が化学反応を起こし、主成分として二酸化炭素と水蒸気を大量に発生させます。
一般的に、石油ストーブを1時間使用すると、鍋でお湯を沸かすのと同じくらいの水蒸気が発生すると言われており、この水蒸気は目に見えないまま室内の空気に溶け込みます。
高気密住宅は、外気との空気の出入りを極力抑える構造になっているため、室内に発生した水蒸気が滞留しやすく、徐々に空気中の湿度を上昇させていきます。
そして、この湿度の高い空気が、室内の壁の内部へと侵入し、壁の表面温度よりも低い部分に触れると、空気中の水蒸気が水滴となって結露する現象、すなわち壁内結露を引き起こすリスクが高まります。
壁内結露が発生すると、住宅の断熱材が湿気を吸って性能が著しく低下し、カビの発生や建材の腐食を招く原因となるため、建物の耐久性や居住者の健康に深刻な影響を及ぼしかねません。

排気ガスが換気システムに負荷をかける

石油ストーブの燃焼によって発生するのは水蒸気だけではなく、不完全燃焼を起こした場合には、人体に有毒な一酸化炭素(CO)や、窒素酸化物(NOx)などの排気ガスも同時に放出されます。
高気密住宅には、計画的に室内の空気を入れ替えるための機械換気システムが備わっていることが一般的ですが、石油ストーブのような開放型の燃焼器具は、その排気ガスを効率的に屋外へ排出することができません。
特に、給気と排気が連動していない、あるいは換気能力に限界がある換気システムの場合、燃焼によって消費された室内の酸素が十分に補われず、かつ排気ガスが室内に滞留しやすくなります。
一酸化炭素は無色無臭であるため、その濃度が高まっても気づきにくく、少量でも人体に摂取されると頭痛や吐き気、めまいなどを引き起こし、最悪の場合は死に至る一酸化炭素中毒の危険性が極めて高まります。
安全な室内環境を維持するためには、燃焼にともなう排気ガスを適切に処理できる暖房器具の選択が不可欠です。

高気密住宅で安全に暖房するには?

排気と給気を屋外で行うFF式ストーブ

高気密住宅において、石油ストーブの代替となる安全な暖房器具として最も推奨されるのが、FF式(強制給排気式)石油ストーブです。
FF式ストーブは、本体の構造として、燃焼に必要な新鮮な空気を屋外から吸い込み(給気)、燃焼によって生じた排気ガスを強制的に屋外へ排出する(排気)仕組みが一体化されています。
このため、室内の空気は燃焼に使われず、また排気ガスが室内に漏れ出す心配もありません。
その結果、高気密住宅の室内空気質を汚染することなく、安全に暖房を行うことが可能となり、一酸化炭素中毒のリスクや、過剰な水蒸気発生による壁内結露の心配も大幅に軽減されます。
換気システムへの負荷も最小限に抑えられるため、高気密住宅の特性を活かしつつ、快適で安全な冬を過ごすための有力な選択肢と言えます。

床暖房は輻射熱で快適な暖かさを得る選択肢となる

床暖房は、床下に設置された温水パイプや電熱線によって床面を暖め、その熱を輻射熱として室内に放出することで空間全体を暖める暖房方法です。
輻射熱による暖房は、エアコンのように温風を直接吹き付けるのではなく、人体や壁、家具などの物体に熱が伝わり、それらが暖まることで室温が上昇するという特徴があります。
そのため、足元からじんわりと暖かさを感じることができ、体感温度が高く、空気が乾燥しにくいというメリットがあります。
また、石油ストーブのように燃焼を伴わないため、室内の空気質を悪化させる水蒸気や排気ガスが発生せず、高気密住宅の換気システムとも干渉しにくいという利点もあります。
冬場に暖房器具の近くにいても過度に暑くならず、部屋全体が均一に暖まるため、非常に快適な居住空間を作りやすい暖房システムとして注目されています。

エアコンは室内の空気質を保ちやすい暖房方法

近年のエアコンは、暖房能力も飛躍的に向上しており、高気密住宅においても有効な暖房器具の一つです。
エアコンの最大の特徴は、燃焼を伴わない電気ヒートポンプ方式によって室内の空気を暖めるため、石油ストーブやガスファンヒーターのように、室内で水蒸気や有害な排気ガスを発生させない点にあります。
これにより、高気密住宅の密閉された空間でも、室内の空気質を良好に保ちやすく、換気システムと組み合わせることで、より快適で健康的な室内環境を維持することが可能です。
また、最新のエアコンには、省エネルギー性能の高さや、空気清浄機能、湿度調整機能などを搭載している機種も多く、一台で多様な快適機能を提供してくれます。
ただし、エアコンの暖房は主に温風を室内に循環させる対流式が中心となるため、乾燥を感じやすい場合や、部屋全体を暖めるのに時間がかかる場合があるため、必要に応じて加湿器などを併用することも有効な対策となります。

まとめ

高気密住宅において石油ストーブの使用は、燃焼によって発生する大量の水蒸気が壁内結露を招き、建物の耐久性や健康に悪影響を及ぼすリスクがあることに加え、排気ガス、特に一酸化炭素による一酸化炭素中毒の危険性が高まるため、避けるべきです。
それぞれの暖房器具の特性を理解し、ご自宅の環境やライフスタイルに合わせた最適な暖房方法を選ぶことが、高気密住宅での快適で安全な冬を過ごすための鍵となります。

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